今回のヒットは母がプレゼントしてくれたこの本『ゆるかわ妖怪絵』by講談社です。
これは妖怪の書かれた絵巻をストーリーを追いながら紹介してくれます。どうしてこんな形で書いたんだろうと、昔の人の想像力に驚かされます。
実は私が鍼灸学校の学生時代に同じことを思ったことがあります。それは中国で遥か昔に書かれた臓腑の絵です。
現代西洋医学でいう内臓と、東洋医学でいう臓腑は似て非なるものです。中国では後漢(25−220)の時代には解剖が始められていたようです。解剖は東南アジアにおいては非常に辱めを意味する行為だったようで、おそらく何か罰を受けた人たちなどが解剖されたようです。
しかしながら、解剖して、実際の臓器が見られるにもかかわらず、書かれた『肺臓』の絵がこれです。
どうですか?実際目で見る『肺』とは随分違うと思います。これは実際目で臓器を見た上で、東洋医学の肺臓の機能を融合させたのでこのようになったと言われています。
このように、昔の人たちは「目で見えるもの」だけに捉われていたのではなく、主観も含めて全体を重視していたように想像するのです。
私も姿形だけでなく、全体を捉える治療家になりたいなーと改めて思いました。