東洋医学は古来より治療の「経験」を累積して治療方法を決定していきます。体質をベースに症状を判断して治療方法を決めて行くので、病名がはっきりしなくても治療ができます。そして病気になりかけている体も治療を開始できます。
それとは違い「エビデンス(科学的根拠)」をもとに発展してきた西洋医学は「病名」によって効果が出ることを証明された薬が処方されます。よって病名がはっきりしない場合は対処の方法が難しいのが現状です。ですが、病名がはっきりしている場合は効果がはっきり出ることが多いので、迅速に日常生活に戻ることができます。
西洋医学と東洋医学の得意分野は違います。だからこそ東洋医学も西洋医学にしっかりと目を向け、西洋医学で素早く対処できる場合は西洋医学の力を借りなければなりません。
「現代医療鍼灸研究会」は鍼灸を西洋医学のように「エビデンス(科学的根拠)」から効能を証明するための臨床を行なっている研究会です。
今回の研究会のテーマは「冷え症に対する鍼灸治療の現状-末梢循環障害の基礎と臨床のエビデンス-」です
冷え症は女性の約半数が持っている症状です。二次的に冷え症を起こす基礎疾患は「閉塞性動脈硬化症・膠原病・深部静脈血栓・・・」などありますがほとんどが原因不明で起こっているのが現状です。
また、妊婦さんに焦点を当ててみると冷えのある妊婦さんは異常分娩の要因になることが分かっています。
そして冷えは血液粘度をあげる→血行不良→酸素・栄養が細胞に行き渡らない→細胞の不活性化→代謝の低下・免疫低下→生活習慣病・がん・うつになりやすくなる
という悪循環が生まれることが分かっています。
西洋医学では病名のついていない冷え性の場合、対処がありませんが、東洋医学は元々「陽気が虚する」という概念があり治療による成果をあげています。この冷え性については「未病を治す」を標榜している東洋医学の得意分野でしょう
それと同時に大きな病気が隠れていないか見落としてはいけません。病気の可能性があれば速やかにかかりつけ医にご紹介いたします。
しっかりと患者さまの症状を伺い、治療して行かなくてはと身の引き締まる思いでした。
さて、この研究会の開催場所は東京大学です。毎年行っているのですが年々観光客が東大の中には増えている印象を受けます
どうやら海外のツアーでも「東大見学」が組まれているらしく、海外からきたファミリーも沢山いました。アカデミック
お昼は学食で食べたのですが、とてもキレイでした。しかもカレーライスが277円(笑)
研究会の帰りには鍼灸師仲間たちと飲みにいきました
本郷三丁目にある「スペインバル カリエンテ」で治療や日々の経営などについて語りました
とても有意義な1日でした。すぐに施術に導入できることも沢山ありました
皆さんのお役に立てるように頑張ります
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